赦す気分になれるスイッチ

建築家が建てた妻と娘のしあわせな家 田中元子
読書が苦手な自分にも溶け込むような著述でした。
あとがきに書かれていた「赦す気分になれるスイッチ」
気に入らない所や上手く行かない所を赦す気分になれるスイッチを物理的に設計するのも建築家で、物理的以外を担うのが住まい手。
専門家だけではいい建築にはならない。
建築を表現する文字力に圧倒されました。自分の国語力では何度か辞書を引きましたが、無理なく自然にその建築を十二分に表現されていて、建築家が考えていた事の更にその奥・裏まで見通し・見透かしているような所もあり、建築文化に貢献したいという著者は、建築家としてもいけるかも。
なぜこのタイトルなのかなと思いましたが、この著述は「ミセス」に連載されたコラムを纏められたものという事でした。