「抗ガン剤で"ガンが治る"ことは、たぶんほとんど無い」

抗癌剤について厚生労働省への取材のやり取りが「抗ガン剤で殺される」著者:船瀬俊介の第9章に書かれています。
電話取材日:2004年10月5日午後8時30分。取材先:厚生労働省 医薬食品局 審査管理課 K専門官
その部分を抜粋して頂けているサイト
http://hon42.com/iryou/che5.php
からK専門官の発言の一部を引用させていただきます。

厚労省:抗ガン剤で"ガンが治る"ことは、たぶんほとんど無い。現状としては、少しでも(ガンが)小さくなるのであれば、症状が少しでも軽くなるのであれば……それを"有効"と見ざるを得ないだろう。そういうことで多分これまでの抗ガン剤は審査なり承認が行われてきたのだと思うのです。ギリギリのところで使いきるには、多分"四週間″という話になったのだと思う。抗ガン剤を使ったとき、それこそクスリで死んじゃうような重病人は別ですが、ここまでだったら副作用はそこそこで……ガンが縮むところで使う……というのが、少なくとも八〇年代の抗ガン剤でした。
厚労省:抗ガン剤を使っていれば、あるていど期間がたてば、ガンが耐性を持つというのはもぅ周知の事実です。その抗ガン剤を健康な人やガンの患者さんに使ったりしたとき他のところでガンが起こる……ことも周知の事実だと思います。「使う」という考え方は、今、目の前にあるガンを叩くほうを優先するか、それとも、先に起こりうるガンを嫌と言って使わないか……です。「それでも使っていい」という患者さんに対して使う必要がある……というのが、今承認が残っている理由だと思います。
 使っていれば耐性が起こるのはわかっていても、それは「起こってもしょうがない。少しでも縮めるんだ」と……。耐性が起こって、効かなくなったら、また別の抗ガン剤に切り換える。それが、今の抗ガン剤の治療法なのかナァ……。